教員養成コース開催にあたって

   2011年3月11日に起きた地震による大災害以後、日本の社会は大きな変革を迫られ、政治・経済および人々の生活までも混迷をきわめています。その混迷は保育・教育の場にも大きな影響を及ぼし、子どもたちの生活が大きく変化しようとしているいま、子どもたちがこの世に生を受けてからはじめて出会う大人たちの責任は非常に大きいものといえます。
  シュタイナー教育では、0歳から7歳までの時期は「手本と模倣」の時代とされ、手本となる私たち大人のあり方は子どもの将来に大きな影響を与えます。 

 

   この養成コースは、この困難な時代に子どもたちが健やかに育つために私たち大人に何ができるか、その大きな課題へ向き合う、教師のための学びの場であり、子どもたちの手本となることができるための私たち大人の人間教育を重視します。

 

   シュタイナーの提唱する人間学の本質は、霊学を基礎として医学と教育、そして芸術が手を結んで総合的な発達を考えることにあります。そのために、このコースでは医学者・教育者が協同して個々の子どもの誕生とそれに続く全人的な発達を学ぶことに重点を置き、シュタイナー教育・アントロポゾフィー医療・看護・治癒教育・治療教育・芸術教育からの観点を統合して子どもを見守ることができる教員の育成を目指します。


 シュタイナー教育が他の教育と違う大きな特徴のひとつは、教育を芸術教育と捉えていることです。シュタイナーが提唱する芸術は専門化された芸術活動ではなく,すべての人間のなかに息づく芸術性であり、特に教員を目指す人間はすべてを美しいと思い肯定する芸術性を大切にし,人間教育・自己教育をテーマのひとつにかかげています。